元優等生のRe:スタートものがたり

元優等生の30代後半までの葛藤と、人生のRe:スタートを決意したその後の日々や想いを綴っています。

学校に質問してみた「制服は強制ですか」

こんにちは
大瀬 優子です!

宮崎県都城市のお隣、鹿児島県曽於市財部町で
ひみつ基地Jya-Jyaとさんすう教室コポリをやっています♪



映画「夢みる小学校」の上映会を終えた12月中頃。
娘が進学することを決めた公立中学校の入学説明会の案内がありました。

* * *

話は大きく変わりますが、入学説明会の案内とほぼ同じタイミング、2022年12月16日、に岸田政権が安保関連3文書を閣議決定し、敵基地攻撃能力を保有することが可能になりました。
明確な判断基準も設定されないまま、もし、誤って先に攻撃してしまうような事態が起こったら。日本は、わたしたちが知らないところで、あっという間に、いつ戦争に巻き込まれるかわからない国に変わってしまったのです。
戦後77年、憲法の3つの原則であった「平和主義」を大きく揺るがす歴史的な大転換に関わる決定だったにも関わらず、国民に直接問われることなく、国民不在の国会であっさりと決まってしまいました。
その後、沖縄県石垣島では、その基地の建設が急ピッチで進められ、3月にはあっという間に陸上自衛隊石垣駐屯地が開設されました。
その基地は、石垣の人々の生活には、直接的に必要が全くないものです。
それでも、自分たちの意見を全く問われず、国会で決まってしまった法案のために、石垣の人たちは「いつ攻撃されることになるかわからない基地」と隣り合わせの生活を強いられています。

news.yahoo.co.jp

www.youtube.com


石垣の人たちの不安や悔しさは、わたしたちには「関係ない」ことでしょうか。
もし、石垣がターゲットとなれば、鹿児島に爆弾が落ちるかもしれない可能性は0ではありません。
それでも、日本の国民の反応は薄いままです。
いつか大きな波になって、気づいたら巻き込まれているかもしれないのに、無関心を貫いています。

前のブログに書いたように、「自分の国や社会を変えられない」と多くの日本人が思わされていることが、今、日本をとても危機的な状況に追いやっている。
わたしはそう考えています。

blog.himitsukichijyajya.com


中学生の制服や校則と戦争のはなし。
全く違う話のようですが、目の前の「自分のこと」「自分の生活のこと」「自分の学校のこと」さえ、簡単には声を上げられなかった、簡単には変えられなかったことが、国の中で日本の危機がここまで迫っているのにも関わらず、多くの人が他人事のように捉えている状況を生み出していると思うのです。

だからこそ、目の前の「あたりまえ」にちゃんと心と頭を動かして、対応していかなければいけないと思います。

* * *

1月末、入学説明会。

正直、ガッカリでした。
わたしは、学校、もう少し良くなっていると思ってました・・・。
(校則って、外部からは本当によくわからない・・・。正直、入学しても、全貌は見えません。先生方と話すたびに、へー、そーなんだって思うことが出てくる。そんな、内外から見ても明確化もされていないルールを守らなければいけないなんてって思います。)

入学説明会で提示された、学校のルールは事細か。靴下の色から指定されていました。
靴下の色は、本当に定めなければいけないルールなのか・・・。

入学説明会後、配布された資料を元に、12月の映画の上映会に協力してくださった方を中心にいろんな方にご意見をいただきました。
入学説明会後に資料を見ていただいた方の中には、思っていたよりも厳しいわけじゃないとおっしゃる方もいたので、疑問を投じる必要があるほどではない、中学生における一般的なルールなのでしょう。

でも、ルールは、ルールどおりにしておけば、子どもたちは何も考えなくて良くなります。
「今日の天気」も「暑さ寒さ」も「状況」も考えずに、ルールに従っておけば済む。
「自分の好き」も「相手の苦手」も全部制服の中で埋もれてわからなくなる。
「友だちとのトラブル」も「選ぶ服を間違えたって失敗」も、「どの服にしたらいいんだろうと悩む経験」もあらゆる子どもたちの成長の機会を奪っている。
怪我をしないように、トラブルにならないように、と「子どもたちのため」と表面上は言っているけれど、結局は先生が「管理しやすいように」、親が「楽になるように」しているだけ。
わたしは、たとえトラブルが起こっても、ルールは最小限にして、それぞれの子どもたちにしっかりと考えて行動してもらうことが大切だと思っています。
学校生活の中は、自分のことなのに、自分で決められずに「先生決めてください」という機会があまりにも多いのではないかと思うのです。
未来を担う子どもたちの長い将来を見据えて、「本当に子どもたちのためになっているか」という視点でもう一度よく考えた方がいいとわたしは感じています。

* * *

いろんな意見を聞きつつ、それでも、
「自分の国のことなのに、自分たちでどうすることもできない」
「自分のことを自分で決められない」で良いわけがない!と思い、上映会を主催した団体から正式に質問してみようということになりました。

入学説明会の後日、「強制される校則はどれですか」「その理由は何ですか」とストレートに学校側へ質問書を持参させていただきました。

学校の先生方でしっかりと考えていただきたかったので、回答期限を1ヶ月半ほど設け、こちらの意図をお伝えするために、学校へ本の寄贈(2タイトル)もしました。

 

www.kinokuniya.co.jp

bookclub.kodansha.co.jp

 

* * *

質問書を提出させていただいた際の、学校側とのやりとりの一部です↓

2023年2月16日 中学校校長室にて 学校長、教頭、生徒指導の先生同席》
校長)学校側としては、今年度から制服が新しいものとなっていて、それに伴って、そもそも制服がいるのかという議論からしてきました。
その中で、保護者からも、生徒からも、やっぱり制服はいるということになった経緯があります。
その際、小学校4年生以上の方からもアンケートを取っています。
アンケートにご意見書かれたのではないですか?
(わたしの考え:学校側としてやることはやった上での校則・制服の現状だと言いたいのだろうと思います)

わたし)アンケートを取ったのはいつですか?

校長)令和3年の12月ごろです。
(わたしの考え:過去に行政側にいたわたしの視点で考えると、新制服の実施が令和4年4月からだったので、このときには既にほとんどのことは決定したあとだったのではと思います。新入生の入学説明会も目前だったと思われる時期のアンケート。どの程度、将来入学してくる児童・保護者の意見を取り入れるつもりがあったのか、疑問があります。意見を聞いて決めたというならば、もっと、もっと丁寧に、もっと意見を交わしていかなければいけない内容だとわたしは思います。意見を聞いたという形を残したのではないかなと感じます。)

わたし)わたしが引っ越してきたのが、令和3年の12月の暮れだったので、わたしは回答していません。
同行メンバー)わたしはそれは知っています。
わたし)たとえ、そうだったとしても、わたしたちのように後から入ってきた人がそれは嫌だというケースもあると思うし、どのように新制服を決定されたかがわかりませんが、もし多数決で決めたというようなことであれば、当時所属していた方でも嫌だと思う方もいるのではと思います。
そういう場合、その制服を強要されることがとても苦痛だということがある場合は、学校としてどのように考えられますか。

校長)ケースバイケースだと思います。想定ではお答えできません。

わたし)わたしは望ましい服装として制服・校則を学校側が定めることについては、反対はしていません。ただ、それを選ぶか選ばないか、その点が自由であることは日本国憲法に定められた子どもたちの権利だし、制服についての判例でも認められている子どもたちの権利です。
もし、強要されるのであれば、どのような理由があるか説明してほしいですが、今回の入学説明会では時間的な制約があったからとは思いますが、具体的な説明はなかったと思います。
入学説明会で提示された内容について、実際にお子さんを持つご家庭の意見も少し聞き取りましたが、例えば、ストレートパーマやアシンメトリーの前髪の禁止といった内容はなぜあるのだろうかという意見がありました。髪質で悩んでいる子にとっては、ストレートパーマをすることで学校に行くストレスが減るケースなどもあると思いますが、どう考えられますか。

校長)例えばですが、現状は旧制服のお下がりの利用も認めていて、実際に着てきている子もいます。来年度までの限定ですが。
また、ストレートパーマについての話もありましたが、我が校ではそういう場合、ストレートパーマは許可しています。
(生徒指導の先生に目を向けてお互いに確認)

わたし)それは事前に相談すればということですか。

校長)そうです。

わたし)子どもたちは、それが選べるということを知っていますか。知る機会があるのでしょうか。

校長)おそらく知っていると思います。
(生徒指導の先生に目を向けて確認)
ですが、周知が十分でなかったかもしれないので、今後は周知を図ります。

わたし)そうなんですね。子どもたちが自由に選べるということであれば素晴らしいことだと思います。

校長)我が校の子どもたちは、自分たちで色々考えようと意識が高まっていて、「校則検討委員会」を今年度?から実施しています。今もノーチャイムを試行しています。これからも、毎年行っていくことになっています

わたし)そうなんですね。子どもたちが改善する機会もあるということなら、良いことだと思います。

校長)というわけですが、今回のこの回答はどのようにすればいいでしょうか。

わたし)一つひとつの項目について取り上げていただくでも構いませんし、今日のお話の内容を回答いただいても構いません。この用紙に手書きでも構いませんし、別紙回答でも構わないので、書面でいただけますか。

校長)文書で解答するかは検討します。口頭になるかもしれません。

わたし)校則というのは、元々法律にも記載されていない、市から指示されているわけでもない、学校独自のものであり、本来、子どもたちの権利の方が優先されているものです。それを学校側が校則として定めてしまっているだけで、校長先生や学校側の判断一つで変わってしまうものです。運用していく上で、今後も変わっていくものではあると思いますが、口頭では言った言わないという話になってしまいますし、今この時点ではこうだったということがはっきりすることで子どもたちの選択肢も広がると思うので、ぜひ、文書でご回答お願いしたいです。

校長)検討します。

わたし)よろしくお願いします。

同行メンバー)最後に質問なのですが、旧制服の着用が認められるのが来年度までとおっしゃるのはなぜですか。(3学年以上離れている兄弟児さんが割と多いということで、せっかくお下がりで使える制服があるにも関わらず、2回購入しないといけない家庭もあるというご意見から質問されました)

校長)創立80周年を控えていて、その際は皆同じ制服が良いだろうということで、新制服を決めるときの「制服検討委員会」で決まりました。

わたし)そもそもですが、「みんな同じ」でなければなぜいけないのでしょうか。子どもたちはみな違う人間なのに。せっかく、「校則検討委員会」があるのだから、そのあたりはもう一度検討していただきたいです。そのことも含めて質問書の回答をいただきたいです。

校長)そこは、当時の制服検討委員会の皆さんの考えを尊重したいと思います。

わたし)確かに、当時考えてくださった皆さんがいるからこその今ですが、実際にその制服を着用するのは、そのときの子どもたちですよね。そこはあくまでも、そのときの「子どもたち」を中心に考えていただきたいです。改めて校則検討委員会で検討することと、ご回答をお願いしたいと思います。


こんな感じで質問書を提出しました。

そして、その後、「団体が直接の学校関係者ではないから」という理由で、文書での回答はいただけませんでした。

* * *

3月、学校に質問をする前から、ご相談に乗っていただいていた曽於市議会議員のせとぐちえりさんが、曽於市議会で校則にについて質問してくださいました。
学校教育課からの回答によると、「校則に関する権限は学校長にあること」が明確にされていますし、「校則について、学校長は、生徒・保護者・地域などの意見を聞いて、柔軟に対応するようにという旨の通知が既に各学校向けに出されている」とのことでした。
(35:20位〜が校則についての具体的な答弁になります。)

www.soo-city.stream.jfit.co.jp

曽於市教育委員会では、新しく着任された中村教育長の下、さまざまな学校改変のきっかけになる取り組みをされています。
昨年8月の教育関係者向けに行われた映画「夢みる小学校」の教育映画上映会や「学びの共同体」の考えを基にした公開授業や講演会などが行われていて、校則等への考えも、子どもたちを中心に置いた、子どもたちが「自分たちのもの」として対応できるものにしてくださるようにと先進的に考えてくださっています。

学校長の判断一つで、すぐにでも全撤廃も可能な校則。
でも、その判断をする校長先生も迷いの中にあるのかなと感じます。
質問に伺った際も、校長先生から「近くに(校則を無くすなどの)取り組みをしている学校があるのですか」と質問がありました。
校長先生も、自分の考えで新しいことを決定したことがないんだなと、わたしは思いました。

______________________

\かつて子どもだった大人たちへ/
2021年春、
鹿児島県曽於市『財部町』に
みんなのひみつ基地Jya-Jyaをつくろうと思い立ちました。

まだまだ、手付かずのボロ牛小屋だけど、
来てくれる 大人 も 子ども も
「自分らしく」「好きなことをして」過ごせる場所になったらな。
そして、そんな場所がこの世界に広がっていったらな。

そんなふうに思っています。

 

わたしが家族と一緒にひみつ基地をつくり始めた経緯が
キニナル方はコチラから↓

はじめまして、公務員を辞めました  

 

その後2022年5月、
さんすう教室コポリをスタートすることにしました。
そのときの思いはこちらです↓

さんすう教室を始めました