元優等生のRe:スタートものがたり

元優等生の30代後半までの葛藤と、人生のRe:スタートを決意したその後の日々や想いを綴っています。

唯一のワタシの意志

いろいろと世の中の流れに流されて生きていたわたしですが・・・

 

唯一、わたしの意志でやらなかったことがあります。

 

それは・・・家を買わなかったこと!!!

 

住宅メーカーの社員の意志としては失格かも・・・苦笑

 

ただ、『新築住宅購入をする必要があるのか』 ということに

自分が納得するような解がありませんでした。

 

ただ、夫婦そろって、住宅の現場監督をしていたくらいです。

わたしだって、

マイホームについて考えたことが無いわけでも、

マイホーム建てたい!という夢が無いわけでもない!

宝くじが当たったら、絶対に一度は建ててみたい!

だけど、2LDKの賃貸住まいを粛々と続けてきました。笑

 

マイホームには夢がある!

ただ、ずっと、住宅ローンという多額の借金をして

新築住宅のマイホームを得ることにすごく抵抗がありました。

 

仕事を通じて、同世代の方々が家を建てたり、

友達が家を建てたりするのを横目に、

「何をきっかけに、借金をして新築住宅購入の踏ん切りがつくのだろうか」

とすごーーーく思っていて、

実際、お客様や友だちに質問したりしていたけど、

納得できることが無かったので、

(理由のひとつに実家が遠方なのもありましたが)

ずっと賃貸住まいを続けていました。 

 

何がそこまで引っかかっていたかというと、

借金をして新築住宅を購入することに対してのリスクをすごく感じるのです。

 

例えば、

・隣の家にすっごく嫌な人が引っ越してきても、逃げれない

・子どもが学校でうまくいかなくても、すぐに移動できない

・住宅ローン返済のために、仕事が辛くなっても、辞められない

 (住宅ローン期間35年も?)

・もし収入が途絶えたら、ローン返済どうする?

・建ててすぐに地震が起こったら?

 (地震保険では基本火災保険の50%しか補償されない) などなど

上げたらキリがない・・・

そんなこと言ってたら、マイホームは建てられないのでしょうが、

わたしはどうしても踏ん切りがつきませんでした。

 

【そうなったら、売ればいい】ということにも、

果たして売れるのか・・・と思っていました。

 

新築住宅でも購入した時点で価値は2割くらい下がる印象があります。

(5,000万円で買った家が、すぐ売っても4,000万円!

 その時点で何も手元にないのに、1,000万円の負債が残るっ!!!)

 

よっぽどの好立地とかでない限り、

お金の面だけで言うと、正直利点は無いとわたしは考えました。

かつ、新築住宅購入に伴って、みなさん出費が増えてる印象。

修繕費、固定資産税、光熱費UP、

火災・地震保険料(リスクをさけようと思うと保険料が上がる)・・・。

 

住宅は家族3代以上修繕しながら使って

初めて資産的に意味が出ると聞いたこともあります。

 

* * *

 

住宅メーカーで働いていたとき、

完成後引渡の際、今後のメンテナンスについてお客様にこう説明していました。

「今後のメンテナンスにこれから毎月3万円くらい積立ておいた方がいいですよ」と。

今後必要なメンテナンス工事の計画資料の中に、

それぞれの住宅の今後のメンテナンス費用が自動計算で算出され、

かつその毎月の積立費用として算出された金額が明示されていたからです。

これから住宅ローンを払い始める人に酷なことを示す資料だな

と思っていました・・・。

 

* * *

 

何より、日本は新築住宅信仰が強い(マイホーム建ててなんぼみたいな)ので、

多くの人が新築建ててる。

だから、中古住宅は増える一方です。

そして、中古住宅の価値が下がりやすくなる。

 

かつ人口は減っている。

 

母の実家や

私の実家や

夫の実家の建物をいずれは引き継ぐ予定があるわたしたちが

これ以上建物を保有することへの疑問もありました。

 

* * *

 

わたしは、結局、新築住宅は建てませんでした。