元優等生のRe:スタートものがたり

元優等生の30代後半までの葛藤と、人生のRe:スタートを決意したその後の日々や想いを綴っています。

住宅メーカー勤務

2006年、住友林業株式会社に入社しました。

 木造住宅大手です。

 

ぎりぎりの滑り込みセーフだったとはいえ、

割と自分に合った会社に入社できていたなぁと今なら思います。

しかも、父も、母も、世間も、

納得の優等生コースです。

 

* * *

 

建築技術職で入社した新人社員は、

初めの1年半は、設計、施工、敷地調査、役所調査、積算、CADなどなど

を学ぶ研修期間でした。

 

その間に、その後の配属で「設計担当」か「現場担当」かを

選ばなければいけないとのこと。

花形の「設計担当」が人気です。

自分の配属希望(どちらの担当か、どの支店がいいか)を出して、

会社が人事をどうするか、その年の状況で判断するというかんじでした。

 

わたしは、どうするか決め兼ねていました。

今なら「絶対、設計担当でしょ!」と断言できるんですが、

当時のわたしは、自分のことを全く良く分かっていなかったし、

全く良く考えていなかったのです。

 

住宅メーカーは火曜・水曜休みが基本です。

わたしは土日休みたかったー。。。

結婚の予定も無いのに、結婚出産したら、せめて日曜くらいは家にいたい。

とか思ってました。

現場担当になれば、水曜・日曜休みも可能。

 

どうしようか・・・

 

* * *

 

研修当初、設計案コンペがありました。

わたしはサクサクその課題をやってのけました。

どんなふうに計画すれば使いやすい間取りになるか考えるのも得意だったし、

手書きの見やすく、親しみのある図面を書くのが得意だったから。

高専での手書きの経験と、大学の研究室での住宅の設計手法等の学びが活きました。

 

研修担当の上司からも褒められ、同期からも羨望のまなざし。

だけど、当時プランをする力や、図面化する技術はまだまだだけど、

設計やりたい!って入社した同期たちの方が、

絶対に伸びていくだろうなぁと何となく思っていました。

 

結局、入社することで、わたしの目的は達成してしまっていました。

その後、意欲が続かなかったのです。

 

ただ、入社したので、働かなければいけないし、

選ばなければいけないと思っていた感じです。

 

今となったら、真剣にこの仕事に向き合っている人、関わっている人に、

とっても失礼な話だけれど、

当時のわたしは全く分かっていなかったんです。

当時のわたしはわたしなりに真剣に、

ちゃんと、責任持ってやらなければいけないと思っていたのですが。

 

 * * *

 

1年半の研修を終えて、結局「どちらでもいい」と返答しました。

 

* * *

 

結局、「現場担当」として、鹿児島支店に配属されました。

 

ただ、「現場担当」として配属されると、自分が思っている以上に苦労しました。

 

まず、現場担当は、

設計担当と現場の大工さんをはじめとする職人さん、業者さん、お客様、近隣住民、

いろいろな人の間に立ってやり取りしなければならない仕事でした。

他人の意見を気にしすぎるわたしには、

かなり身動きとりにくくなる仕事だったのです。

 

その上、工期は決まっていて、時間が無い。

即座の判断をしないといけない仕事。

 

かつ、実際形にしていく中で、

詳細な部分をどうやって納めるかを決めていかないといけない仕事です。

 

ざっくりしたこんなことしたい!と先頭を切るのは得意だけど、

細かいところ詰めるのは苦手なはずのわたし。

 

本当にストレスフルでした。

自分の苦手なこと、嫌なところが日々フォーカスされる仕事でした。

ほんとに苦しかったです。

 

自分のことをよく知ることなく、

自分で好きな道を選ぶこともなく、

進んできたわたしには、

もうなんで苦しいのかすら、

わからない日々が続きました。

ただ、ただ、自分の頑張りが足らないのだと、

頑張り続ける毎日でした。。。