\かつて子どもだった大人たちへ/
こんにちは
ひみつ基地Jya-Jyaの大瀬 優子です。
鹿児島県曽於市財部町に
家族みんなのひみつ基地Jya-Jyaをつくっています。
どうしてわたしが家族と一緒にひみつ基地をつくり始めたのか
キニナル方はコチラから↓
はじめまして、公務員を辞めました
* * *
5月、お客さまを呼んだイベントができなかったので、
直接「お客さま」と呼ばれる存在を意識したことをやりたくて、
今後に何か繋がるものではないかもしれないけれど、
長女の通うフリースクールのイベントに、
ワークショップで出店しました!
出店を決めたのが、1ヶ月前。
あんまり深く考えずに、
ふと我が子が遊んでいる「竹ぽっくり」づくりしたら楽しそーやん!
と決めました。
我が家の竹ぽっくりは、
数年前に、大工のお義父さんが長女に作ってくれたもの。
ずっと使っていて、単純なおもちゃだけど、
子どもたちもふと思い出したように遊ぶ。
遊んでいる子も中々見かけないし、
案外作ったことないって人もいるのでは?と思って。
* * *
さて、当日。
夫と共に参加!
長女もフリースクールで出店。
妹・弟を広告塔にすべく、看板まで作って来ている・・・!!!
やるな・・・
イベント始まって1時間経過・・・
最初はわたしがステージで保護者による音楽隊の演奏があったため、
不在だったのだが、
それにしても、誰も来ない(涙)
まぁ、楽しそうにしていないと来ないよね。
とこんなこともあろうかと、
空き時間に作ろうと思っていた立て看板を作りつつ、
30分以上待っていたが、誰も来ない・・・。
看板作りで声かけにくかったか。
ふと顔を上げると、長女はバンバン売りながら、
他の店や他のワークショップも堪能中。
早くも追加の小遣いの交渉に来た・・・
うぅぅぅぅ。
長女は本当にこういうとき強い。
臆せず誰にでも話しかけ、どんどん売っている。
Jya-Jyaの広告番長決定!!
* * *
さて、そんなことを考えていても、
仕方がないので、
その辺の子どもに「作らない!?」と声をかける。
「作らん!ソレ知ってるもん」
そっか・・・
よく考えたら、小学生以上の子どもって
もう興味の対象外だよね、、、
知り合いのお母さんにも声をかけたが、
「竹」じゃないけど、幼稚園でもらうらしい。
そりゃ、来ないか・・・・
うちのちび(2歳・4歳)くらいには、
なんか、バランスとか足ツボとか素朴さとか
いろんな面で良さげに見えたけど、
検討不足だったなぁ・・・とこちらの気が沈むにつれ、
かける声も気弱に・・・軽くメゲた・・・
* * *
こんなこともあろうかとは思っていたけど、
フリースクールで出店している子どもたち始め、
他の出店者さん、
いやはやこの世の中で商売している人の凄さを改めて実感・・・。
みんな、すげーなーぁぁ
子ども時代にこんな経験してる子どもたちが羨ましい。。。
このまま逞しく生きてってくれー!
さて、そんなこんなで、
今日の売上は、ゼロかもな・・・と頭によぎった。
でも、このままではダメだと思って、
少し、出店している場所を整えた。
シートを広げて、道具を並べて、、、、。
何かやってそうな雰囲気に。
すると、小学生の子どもが2人やってきた。
元々、出店情報をフリースクールのSNSで上げていて、
予約してくれていた友人の子どもたちだった。
予約をしてくれていたとはいえ、
当日やりたくないって本人が言えば
それは仕方のないことと思っていたので、
子どもたち自身が「やりたい!」とやってきてくれたのは
本当に嬉しかったし、ホッとした。
* * *
そして、、、
やればやっぱり楽しい!
「のこ」を使う経験って
ほとんど無いんだなっていうくらい不慣れだけど、
工夫して、少しずつ上達する姿がこちらも嬉しい。
そして、その子その子で
「のこ」の使い方もスピード感も全然違って面白かった。
「竹ぽっくり」は、単純な作りだし、
なるべく作り方は教えずに、見本を見て、
自分で考えて作れるワークショップにしたいと思っていたけど、
こちらも不慣れすぎて、しかも来てくれて嬉しくて、
ちょっと手出ししすぎてしまって、
あっという間に作り終えてしまった。
やすりがけもそこそこに、
その場で乗り始めて、あっという間にいなくなった子どもたち。
こちらがあっけに取られてしまいました笑
* * *
1組来てくれた・・・と片付けをしていると
すぐ次のお客さまが声をかけてくれた
「これって大人でも作れますか?」
女性2人組。
よく聞くと、お母さん2人連れのようで、
お子さんに作りたいと声をかけてくれた。
作ったことないなぁと思って声をかけてくれたらしいが、
やってもらうと「のこ」の使い方もとっても上手だった。
「自分で切った」っていう体験が嬉しいとおっしゃってくれた。
わたしたちが「ひみつ基地」づくりをやりたいのは、
そういう風な体験を重ねてほしいと思っているからでもある。
本当はわたしたちはたくさんのチカラがある。
「家」をつくることだって、
本当は誰かの手に委ねなければいけないことではなくて、
本当は自分の手でつくることができる。
そりゃあ、どうしても難しいことや
自分でやるには手間がかかりすぎることを
得意な誰かに委ねることが悪いとは全く思っていなくて、
どんどんそうしていけばいいとは思っているけど、
頭から、「家づくり」は自分ではできないと思っているんじゃないかと感じていて。
「家づくり」こそ、その家に住む人の手が中心になった方がいいと思っているから。
「竹ぽっくり」づくりくらい簡単なことの延長線上に「家づくり」もある。
小さな小さな一歩が、
体験してくださる方の本当のチカラを呼び戻すきっかけになれば本当に嬉しい。
最後に「余った竹をどうするのですか?
青竹踏みみたい・・・」とおっしゃるので、
半分に割って差し上げたらとっても喜んでくださった。
わたしたちにできるちょっとしたことをしただけ。
それで、こんなに喜んでくださったら、
こんなに嬉しいことはない!とあったかい気持ちになった。
* * *
そうこうしていると、続け様に女の子姉妹がやってきた。
「やりたい!」と意欲満々のお姉ちゃんと妹。
やっと慣れてきて、
どのあたりの竹を使うか、どこを切るか、
見本を見せながら、
筒の中や竹の外側をよくよくみてもらったり、
考えてもらったり。
お母さんも手や口を挟まずにしっかり見守ってくださっていて、
じっくり作り上げてくれた。
その姿を見て、作らないと言っていたその子たちの上のお姉ちゃんも
「作りたい!」と超長い竹ぽっくりを作って行った。
その場からずっと「竹ぽっくり」に乗って、
帰っていく姿は微笑ましく、
やってよかったと思った。
しばらくして、
真ん中のお姉ちゃんが壊れた竹ぽっくりを持ってやってきた。
転んだ拍子に竹が割れてしまったみたい。
割れ方を見ると、
早めに竹を切り出してはいたけど、乾燥が不十分だったと思う。
片方だけ作りたいとお金を持ってきたけど、
もちろん受け取らず、
もう作らなくてもいいというので、片方作ってあげた。
最後にどうしてもお金を受け取ってほしいと健気にいう姿に
こちらの準備不足なのに、こんな気持ちにさせてしまって、
本当に申し訳なかったなぁと反省したのでした。
* * *
終わってみて、
いろいろ、検討不足、準備不足でした。
やる前は十分に考えたつもりだったけれど、
もっともっと、お客さまの立場に立って、
考えられること、準備できることがあったなと思いました。
お客さまからお金をいただき、
商品やサービス(価値)を提供するってこういうことか
と実感させてもらいました。
自分たちが提供することが、
こんなふうに、直接お客さまに喜んでいただけるんだなって。
今まで「お給料は頂く」モノで
自分のやったことが直接「お金」に変わる実感はありませんでした。
自分が考えたこと、準備したことが
結局提供するものの質に大きく影響することも体感できました。
そして、必要としてくれている人もいるんだと実感できました。
みんながみんなでは無いけれど、
こういう体験がしたいと思っている人が現実にいるんだということを
体感できたのも大きな収穫でした。
本当に僅かな収益だったけど、
得たものは大きい。
【今回思ったこと】
・お客さまの立場に立って検討・準備をしっかりする
・めげずに呼び込み、宣伝する!
(今回は、その後お客さまがたまたま続いてくれたけど、
必要としてくれている方に声が届くまで諦めない。)
・自分が「これ、良い」と思っているなら、それを信じなきゃ。
(雰囲気にのまれて、尻込みしてる場合じゃない!)
今回できなかったけど、
・竹ぽっくりだけで満足せずにJya-Jyaのことも一言伝えたらよかった!
(やっぱりチラシ・パンフレット作らなきゃ)
小さな小さな小さな一歩だけど、
きっとこんな風に重ねていくんだろう。
あまりにも、自分が全く違う世界で生きてきたことに気づき、
思っていたよりも、ずっと大変かも、、、とドキドキしつつ、
やったことがそのまま返ってくるカンジにワクワクもしているわたし。
今後、Jya-Jyaに来てくださる方のために、日々精進したいと思います。